

いや、河野大臣に憧れて着けてるワケじゃないから!
あれは、ウチの企業や組織は「SDGs」に取り組んでます、というサインだよ。

今更なんですが、「SDGs」って何ですか?
私もあのバッジを胸に着けて、「あれ?この人って偉い人なのかな?」って、周りに思われたいです!

動機と偏見のクセが凄いな!
「SDGs(エスディージーズ)」っていうのは、ある言葉の頭文字になってるんだよ。

S…世界をより良くするために
D…どうしても後世のためにやらないといけない
G…強引なやり方ではなく永久的に継続出来るような
s…ㇲンバラシイ取り組み!

えっと…内容的には間違っていなくもないから、ツッコミづらいわ!!
そこは面白おかしくボケろよ!
Contents
①SDGs(エスディージーズ)とは何か?…なんて今更言けない!
色々な場所で、「SDGs」の文字を見るようになりました。
とはいえ、「なんか世界的な環境問題の事でしょ?」とか「募金とかボランティア的な…何かでしょ?」という感じで、漠然とした認識の方は多いと思います。
実は、私達のような普通のどこにいるサラリーマンにも、関係がある話なんです!!
「SDGs」の取り組みを強化する企業も増えていますし、商談でも普通に出てくるワードです!
今や、中学校でも教えられる知識です。
知らないと、リテラシーの低い人と思われるかもしれません。
大枠だけでも知っておきましょう!
SDGsについて、まずはザックリで説明します!!
貧富の格差とか異常気象とか、世界ヤバない!?
今まで綺麗事いうて来たけど、そろそろガチで取り組まなあかんって!
綺麗事ではアカンで!NPO法人に言うてるんちゃうで、アンタに言うてるんやで!
具体的にどうすればええかって?
国連が17個の目標決めたったから、それに取り組み!
あ、継続する事が大事やで?継続するって事は、ビジネスにせなあかんのやで?わかるか?
強制ちゃうし別に無視してもえーけど、世界で相手にされんくなるで!
知らんで~!!
まぁ、こんな感じです!!
SDGsは、「エスディージーズ」と読みます。下記の頭文字を取った言葉です。
Sustainable(継続)
Development(開発)
Goals(目標)
日本語訳すると「持続可能な開発目標」となります。
日本語訳しても、意味がわかりませんね。
2015年9月に国連サミットがヨーロッパで行われたのですが、そこで決められた「世界の決まり事」です。
もはや周知の通り、世界はヤバい事になっています。温暖化による異常気象、大気汚染や海洋汚染は、一般人の私達でも肌で感じられる位、ヤバいです。
そんな中でも、発展途上国では二酸化炭素モクモク、汚染物質をダラダラ垂れ流し続けています。
しかし、そんな悪い人達が利益を得て、貧民はより貧しくなるばかり。世界では5秒に1人、子どもが飢餓で亡くなっていると言われています。
日本は飢餓でなくなる人はいませんが、格差社会は問題になっていますよね?
世界には196ヵ国ありますが、みんな同じ地球の住人、イッツアスモールワールド!
多かれ少なかれ、同じような問題を抱えているワケです。
世界中の皆が流石に「そろそろガチで取り組まな地球ヤバくね?」となったワケです。
その世界の決まり事のゴールは、17個に定められました。

全部言ってると長くなるので、テキトーにピックアップすると、
1、貧困をなくそう。2、飢餓をゼロに。8、働き甲斐も経済成長も。12、つくる責任、つかう責任。14、海の豊かさを守ろう。
みたいな感じのステキな目標項目が、17個定められています。
何だかスケールが大きすぎて漠然としていると思われるかもしれませんが、ここから更に細分化し、169個のターゲットという形で枝分かれしていきます。
が、今回は長くなるのでそこまで触れません、とにかく17個の目標があるという事を覚えていて下さい。
2016年から2030年まで、この17個のゴールに向かって、世界中の国と人々が手を取り合って、
「世界をより良くしていこう」という世界のルールが「SDGs」なんです!
②国際連合(国連)って何?これも今更聞けない!
そもそも国連って何?と思った方もいると思います。
ここを知っておくと、よりSDGsの理解が深まります。
国連のルーツは、第二次世界大戦中に遡ります。各国、終戦を望んでいましたが、皆が意地を張ってなかなか終わらせる事が出来ませんでした。
そんな中、アメリカが日本へ核爆弾を落とし、第二次世界大戦は皮肉にも終結しました。終戦記念日は、1945年の8月15日ですね。
もう二度と、同じ悲劇を繰り返してはならない。そんな動機から出来たのが「国際連合」なのです。
目的は、戦争廃止は勿論ですが、経済発展や環境保全、社会福祉も含まれます。
え、絶対戦争しないって約束だけで良いじゃん?と思うかもしれません。
例として、環境問題を取り上げてみましょう。
例えば、A国が好き勝手に排気ガスやら汚染水を垂れ流せば、隣のB国は汚染され、その他の国も被害を被ります。
争いの火種になり得ますよね。戦争の裏には、環境破壊や乏しい経済、貧困や飢餓がつきものです。
しっかりと世界のルールを決め、そういった事を未然に防ぐ事も大切なんです。
つまり、国連により世界の平和や均衡は守られてるワケで、その国連が決めた「SDGs」は、まさに人類の命題なワケです。
③なんで急に「SDGs」って言われるようになったの?

繰り返しますが、SDGsとは、持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されます。
それらの目標の対象者は、地球上の「誰一人として例外はない」と名言しています。
どういう事か?
実は、この「世界のルールを作っていこう」という取り組み、SDGsの前に、MDGs(Millennium Development Goals) というものが2000年に提唱されていました。
いわば、SDGsの前身的な世界のルールです。
この「MDGs」に関しては、主に発展途上国の貧困や伝染病を減らす等の8つの目標が立てられ、先進国がそれを支えようぜ!という構図でした。
「アフリカの恵まれない子に募金しましょう」みたいな広告を見た事があると思いますが、まさにそれです。
そこそこの成果は収めたのですが、先進国にも課題はあるし、途上国も経済的に自立しないといけないし、永続的に続けるには無理があったんです。
それらの課題を踏まえ、「SDGs」は途上国も先進国も含めて、「経済・環境・社会」の3つのバランスが取れた、持続可能な取り組みにしましょう、となったのです。
そうなってくると、政府主導で「支援しました、良い事しましたー!」という単発的な行為ではダメで、根本的な仕組み作りが必要です。
では、それらの実現のためには何が必要でしょうか?
そう、「民間企業」の協力です。つまり、あなたが今勤めている「会社」ですね。
「SDGs」は、ビジネスの上に成り立つ、という構図になっているんです。
よって、私達サラリーマンも無関係とは言えないんですね。その理由も解説していきます。
④私達サラリーマンも「SDGs」を無視出来ない理由
とはいえ、捻くれ者の私、最初はこう思いました。
「素晴らしい綺麗事ですね。では、お偉い方々、がんばってくらはい!!」
しかしですね、実は私達のような社会の小さい1歯車に過ぎないサラリーマンも、この「SDGs」は無視出来ない状況になってきています。
我ら日本の代表企業、トヨタ自動車で例えてみましょう。
トヨタのホームページ、というかほとんどの企業のHPに、この会社は「SDGs」のどの項目に取り組んでます、という内容が具体的に書かれていると思います。

ちょうどこの前、政府は「2030年代にガソリン車の販売を禁止する」と発表しました。
自動車ですから、走行性能が良くて、快適な車内で、なるべく少ないガソリンで動く車を、自動車が発明された約200年間前から研究し続けてきました。
それらの仕事の在り方自体が、今になって大きく変わろうとしています。
今、トヨタの社内で「めっちゃ速く走れる車を考えました!」みたいなプレゼンしても、嘲笑されて終わるでしょう。
トヨタの取り組みの中には、「5番・ジェンダー平等を実現しよう」「8番・働きがいも経済成長も」の項目も入っています。
つまり、「環境に優しい車を作ろう!」というだけでなく、同じ位、その車を開発する社員が、ジェンダーレスでやりがいを持って働ける職場作りも大事にします、という事を謳っているんです。
サービス残業しまくり、罵声飛び交いまくり、セクハラ放題のブラック企業は、云わば「世界のルール違反」というワケなんです。
「いやいや、企業のHPなんて誰も見てないし、実際のところ職場環境なんて外からわかんないでしょ?」と思うかもしれません。
誰が見てるのか?答えは、投資家です。
なぜ、投資家が注目するのか?「とある靴の話」の具体例を挙げて解説します。
「SDGs」に取り組む企業に、投資家が注目する理由
今、著名人やIT社長が履いている、大流行中のスニーカーをご存じでしょうか?

一見、単色でデザインもシンプル過ぎる、何だか洒落っ気のないスニーカーです。
「all birds(オールバーズ)」というNY生まれのブランドの靴です。
環境保護にアツい男、あの「レオナルド・ディカプリオ」が多額の投資をした事で話題になりました。
2020年1月に原宿にオープンし、日本でも今ムーブメントを起こしています。
このスニーカー、実は全ての素材に環境に優しいモノを使っています。
一部紹介すると、ソール部分は、CO2を吸収するサトウキビで作られているそうです。靴紐や箱までもが、全てリサイクルの素材を使っているという徹底ぶりです。
なぜ、海外のセレブや社長達が1万円ちょっとで買えるこの靴を履くのか?
今まで何十万円もする「グッチの靴」を履く事がステイタスだった人達の価値観が、今は「オールバーズ」を履く事がステイタスになったのです。
日々、高級感溢れるカッコいい靴を研究してきた職人達は、頭をトンカチで殴られたような衝撃でしょう。
先ほど、トヨタの話をしましたが、車も「フェラーリ」に乗るより、最新のハイブリッドカーに乗る事がステイタスになるかもしれませんね。
このように、「SDGs」への取り組みが企業イメージや商品価値に直結するユーザー心理に変化してきており、投資家もそこに目を付けているワケです。
投資家が投資するという事は、その企業にお金が集まり、ライバル企業は淘汰されていきます。
話を戻しましょう。
私達が所属する会社のサービスや商品において、「SDGs」は無視出来ない時代になったという事です。
世間は素晴らしい商品で溢れもはや飽和状態、差別化が難しい時代です。
「とにかく良いモノを作ろう」という既存の価値観に縛られている限り、ヒット商品は生めません。
あなたの渾身の新商品プレゼンの中に、「SDGs」の項目は組み込まれているでしょうか?
もはや、サラリーマンの私達にとっても、「SDGs」は無視出来ない要素なんです。
⑤「SDGs」は遠い世界の話じゃない!?
「SDGs」は、全ての日本人の身近なところまで広がっています。
スタバのストローが紙になったり、コンビニのビニール袋が有料化になったり、既にリアルな私生活に浸透しています。

プラスティックより、紙のストローはコストが10倍かかるそうです。
それでも、スタバのような大企業が利益を圧迫してまでも、「SDGs」に取り組んでいます。
プラスチックゴミによる海洋汚染が問題視されていますが、この紙ストローの取り組みは、項目の「4番・海の豊かさを守ろう」に繋がりそうですね。
「12番・作る責任、使う責任」にも繋がっていきそうです。
投資家は、「紙ストローの会社」にも投資するかもしれませんね!
こんな風に、1つの企業努力が様々なSDGsの目標に繋がり、結果企業や商品のイメージアップにもなり、さらにビジネスとして発展していく、まさに好のスパイラルが生まれます!
「SDGs」は、ボランティアや気持ちの問題ではありません。
まさに、これからの新たなビジネスを生む主戦場になります!
私達サラリーマンも決して無視してはいけない理由、伝わりましたでしょうか?

なるほどねー!SDGsの事が理解出来たよ!
私は明日から、
「10」の「人や国の不平等を無くそう」
「16」の「平和と公正を全ての人に」
この二つの目標を達成するために生きていくよー!!

良い心がけだね。ちなみに、どうやって?

私が作曲した「歌」で、世界を変えてみせるよ!
それでは聞いて下さい、「We are the world」!!

もうあるんだよ、その曲は!!
まず、君のために「4」の「質の高い教育をみんなに」を達成出来るように頑張るよ…。
以上、SDGsの解説でした!
ここからは、個人的な感想です。
とはいえ、とはいえ。
毎度の通り、ちゃぶ台ひっくり返す事を言いますが、じゃあ常に私達が全ての行動を「SDGs」を軸にして動くのも、それも少し違うと思います。
急に全てのニーズが「SDGs」に行くワケではありません。
ナイキのバスケシューズもフェラーリも、ユーザーの憧れの的であり続けるでしょう。
しかしですね。
来週の会議でプレゼンする資料の中にSDGsの文言を入れてみるとか、新製品のコンセプトの一部に盛り込んでみるとか、そういった事が出来る意識の高い人材は、会社からも取引先からも、一目置かれる存在に確実になるでしょう。
ブラック企業を引かないために、転職する会社選びの1つの要素にもなるかもしれません。
行きつく先は、あなたの地位とお給料が上がり、定時で帰れる豊かなサラリーマンライフに繋がるかもしれません。
あなたの目標達成が、世界を変える日が来るかもしれませんね。
愛だけで地球は、救えない。
ありがとうございました。
「SDGs」って、河野太郎が着けて流行ったお洒落なバッジの事だよね?